寂しいと死んでしまう動物
うさぎも君も同じだね
寂しいとすぐに僕を求める
うさぎ
窓から入ってくる眩しい朝の光
横で寝息を立てる健一
「抱いて」
突然言われてびっくりした
「今日だけでいいから。お願い．．．。」
そんな目で見られたら断れない
「アリガト、やっぱ加藤さんはやさしい。」
なぜ抱いてなんて言たっのか
なぜ僕を選んだのか
全然分からない
ただ
「寂しい。」
そう君は言った
何があったのか分からない
君はただ僕を求めて
甘えていた
うさぎ
きっと今の健一に合っている動物
寂しいだけで死んでしまう
弱い動物
だからこそ守ってやりたくなる
「ねぇ、なんで僕と寝るの？」
ただ普通に疑問に思ったこと
それを健一にぶつけてみた
「んと．．．、か、加藤さんがす、好きだから。」
恥ずかしそうに
でもはっきりと耳に残る声で
加藤さんが好き
嬉しかった
けど好きだから寝なきゃ行けないわけではない
でも、あえて聞かなかった
なんだか悲しくなりそうだったから
一夜にして一つになれた
本当に簡単なモノなんだろうか
好きだからって許されるモノなのだろうか
隣で眠る君
寝たことを後悔はしてない
好きだと言われて
素直に嬉しかった自分がいるから
君がうさぎなら僕は狼かな
狼に抱かれたうさぎ
君の心には何があるの
何が君を悲しませるの
次に身体を重ねるときは
君の
うさぎの心を
僕に
狼に
聞かせておくれ